第六十四段 かたす
最初は鳥が「怖かった」K村も、今ではこの手管。
さすが自然育ち。
動物の扱いには慣れている。
(こいつは動物を描かせるととても上手いのだ!)
というわけで、
このようなハードな「K村ブートキャンプ」入隊の結果、
梅蔵の視野は360度まで拡がり(ただでさえ目が横に付いていてずるいのに)、
常に後ろを取られないよう警戒を怠らない鳥に成長してしまった。
そして、梅蔵のK村を見る目は好戦的になり、
目が合う度、
「やる気か、おらおら」モードに入るようになってしまったのだった。
いいケンカ仲間なんだけどね〜。
K村が一瞬でも席を立つと、
ここぞとばかり飛んできてヤツのマウス上に乗り、
高々とおしゃべりを繰り広げるのだった。
きっと征服したつもりになっているに違いない。
ま、梅蔵はうちの社長ですから。