第一段 いとおかしきかほり

生後3週間で我が家に来た梅蔵ちゃん。
私にとってはあこがれのさし餌、 ダンナにとっては何十年ぶりかのヒナである。

ダンナ曰く、セキセイインコには 「くさいい匂い(くさいけどいい匂い)」があるそうだ。 (「インコ臭」としてウィキペディアにも載っている。誰だ書き込んだやつは?)
奴はそのニオイを嗅ぐためだけにセキセイインコを選んだと言っても過言ではなく、 餌やりの度に鳥の背中に鼻を埋めてトランス状態である。

しかし、日が経つにつれ、どうも「くさいい匂い」が薄くなってきているらしい。
くさいい匂いがなくなることは、奴にとって重大関心事であるらしく、様々思い悩んだ結果、「この後頭部のしましまが消えると匂いもなくなるに違いない」と推定した。
(梅蔵ちゃんは、ヒナ毛がオトナ毛に変わっていくとだんだん後頭部の縞模様が消えていく。今思えば、ノーマルではなくオパーリン種だからなのだ。)

もちろん「後頭部の縞々の具合」で匂いが決まるはずもなく、その後、梅蔵ちゃんのくさいい匂いは、消えたり出たりを繰り返している。

誰かこの匂いの元を追求して下さい。