第四十四段 あやしむ

「光りモノがスキ」
もちろん例外もあるだろうが、 だいたいどの鳥も共通した特徴だろう。

梅蔵ちゃんも例に漏れず光りモノが大好きなのであるが、
しかし果たして普通、ここまで好きだったりするのだろうか?

マンガなどで小鳥の声の擬音を表すのには、 普通、「ピー」と書くと思う。
名前もかわいく「ピーちゃん」とかね。
ところが梅蔵は「プー」と言う。
教えたわけではない、最初から「プー」なのだ。
だから、恋人に話しかけるときも、
「プー」、「プイプイ」
などと熱心に話しかける。

ある日、例によって、 私の後頭部についている光りモノヘアゴムに話しかけていたところ、 途中からなんだか様子がおかしい。
見ると、どうやら盛り上がりすぎてコーコツとしている。
あまりにもコーコツとしすぎたらしく、 なんと頭から「グラリ」と落下を始めたのだ。
とっさにダンナが手を置いてレスキュー、
その上にポトリと落ちてきた。

落ちてすぐ正気に戻ったが、 自然界だったら間違いなくヘビに食われておる。

いいのか、そんなんでお前。
お前はホントにセキセイインコなのか?