第十六段 ねどあらたむ

病気療養中につき、プラケースを卒業できない梅蔵ちゃん。
しかし、鳥は本来、止まり木にとまっているものではないか。

ということで、「お立ち台」を置いてみた。
なんのことはない、100均で買った小さい四角と丸の陶器コンビ、 四角の方は梅蔵ごはん入れに大活躍だが、 水入れにしようと思っていた丸の方は、使わずに余っている。
薬を混ぜる関係上、 「バナナ水入れ(常に新しい水を飲める仕組みのヤツ)」 で水を飲ませているからだ。
こいつを伏せて、ケースの隅に置いてみる。

やはり気に入ったらしく、 以後、寝るときは主にこのお立ち台で立って眠るようになった。

鳥の寝方、って、 初めて鳥を飼うからよく知らないんだけど、 テレビとかで白鳥なんかが、 片足になって、背中に顔をうずめているやつ、
あれでしょ?
ああやって寝るもんじゃないの?

うちの子、 片足なんかにはならないし、 背中に頭を埋めて丸くもならない。
それどころか、時々、 小さい陶器のごはん入れをベッド代わりに、 きつきつに埋まって眠っていたりもする。 当然中の餌はあふれ、散乱して、大変なことに。

寝ているところを観察していると、背中に頭を埋めないせいか、こっくりこっくり舟まで漕いでいる。

まだ子供だから?
まあ、世の中には 敷紙の下に潜って、 敷紙を掛け布団代わりに、仰向けに寝るセキセイすらいるというし。(かかりつけ医師談)

まだ普通よね、うちの子。