第二十四段 いとをかし

梅蔵ちゃんが、一生笑えるネタ(私が)を提供してくれた。

梅蔵ちゃん放鳥時に、宅急便がきた。
宅急便がきたので、 ダンナが梅蔵をつかんで、自分のシャツの下に入れ、 私はそれを確認して部屋のドアを閉め、玄関へ向かった。
(このときのことを、うちのダンナは 「お前が部屋のドアを開けっ放しで行ったから服の中に入れた」 というが、断じて違うのだ。)

シャツの中に入れられた梅蔵ちゃん、 ダンナの腹の上をもぞもぞ動き回り、 「とあるポッチ」を思い切りガブリとした。
「とあるポッチ」とは、ダンナの体に生えている「にゅうとう」である。
悶絶するダンナをしり目に、 またもやもぞもぞ動き、 今度は反対側の「ポッチ」をガブしたのだ。

私も何度か梅蔵を腹に入れたことはあるが、 ガブをされたことはない。
ましてや、ソコを。
両方のポッチから血を出しバンソーコーを乳首に貼った姿はとても面白かったので、 写メに撮ってダンナ妹に進呈した。

なんでポッチをガブしようと思ったのだろうか。
なんで両方ガブろうと思ったのだろうか。
なんでにゅうとうが弱点だと知っているのだろうか。
実は梅蔵ちゃんは、前世の記憶が消されていないのかもしれない。

「♪にゅうとうのいろは〜」(←分かるヒトは同世代)