第二十七段 たまのうてな
というわけで、(飼い主的に)カゴへの移住をあきらめた梅蔵ちゃん。
駄々のこね勝ちである。
だが、このままこのプラケースに住まうのも問題のように思われる。
止まり木ないし。
底網ついてないし。
やむなく、二回りほど大きいプラケースを購入することになった。
止まり木の直径に適した長い丸棒を購入し、
ケースの形が下に向かうほどすぼむ台形なのを利用して、
上から対角線上に押し込んだ際、
ちょうど真ん中でひっかかるよう長さを切った。
ごはんが飛び散らないよう、
フチがちょっと内側を向いた、鳥専用のごはん入れに変える。
バナナ水入れは水漏れを起こしたので破棄(これって皆さん問題なく使えてます?)、
旧お立ち台を水入れに昇格させた。
しかし、どうやっても、ちょうどいい底網が見つからず、
とりあえず紙を敷いて、
問題を先送りにする。
(これが後に「紙喰いの梅蔵」という問題を誘発する事になる。
政治も年金も鳥の飼育も、問題の先送りはイカンのだ。)
あとは本人が気に入ってくれるかどうか。
今まで止まり木なんて見たこともない鳥である。
ごきげん取りに、恋人のふうりんちゃんを2つも吊した。
いざ入れてみると、
どうやら本鳥、旧ハウスと新ハウスの違いに気づいていない。
止まり木にも、なんの疑問も持たず止まっている。
まるで「止まり木?最初からあったよ!」って言いそうな感じだ。
あんなに気をもんだのに、取り越し苦労もいいところである。
(ただの過保護?)
しかもこの止まり木、
ケースのちょうど真ん中で引っかかっているだけなので、
毎日掃除の際押し込んでいると、
プラスチック製のケースは少しずつゆがんでいき、
だんだん引っかかる場所がずれていく。
そうすると、夜中に、「がたん!」なんて止まり木が落ちたりして、
今の梅蔵ちゃんの根性育成に一役買っているのである。